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上達を目指しているプレイヤーや愛好家、250人にトレーニング法、実戦のノウハウや25年以上の経験から学んだことなど、チェスについてのメールをお届けしています。
チェスのアドバイスがうまくハマらない理由のひとつは、その内容が「自分の段階に合っていない」ことです。 チェスには5つの熟達段階があり、それぞれでやるべきことが違います。 この考え方は、為末大さんの書籍『熟達論』から来ています。 このメールでは、今あなたがどの段階にいるのか、そして次に何に取り組むべきかを整理していきます。 ただし、これは単なる強さの話ではありません。チェスとの向き合い方そのものでもあります。 マスターが第1段階に戻ることもあれば、初心者が第5段階の感覚を一瞬味わうこともあります。 では見ていきましょう。 第1段階:遊 すべてはここから始まります。ただ「指したいから指す」段階です。 駒の動きを覚え、チェックメイトを狙い、負けて、また指す。とてもシンプルな繰り返しです。 旧世界王者、ミハイル・タリはチェスを覚えることについてこう言っています。「チェスを覚えるのは、インフルエンザにかかるようなものだ。最初は何ともない。でも気づかないうちに体の中で何かが進んでいて、いつの間にか夢中になっている。」...
チェスが伸びない。パズルは解いてるし、定跡も覚えてる。それなのに、なぜかいつも同じ負け方をしてしまう。 その感覚、すごく分かります。私も長い間、同じところでつまずいていました。 私は公式戦を1,000局以上指して、インターナショナルマスターになりました。それでも、振り返ると「頑張る方向がズレていた」時期があって、何年も遠回りしてしまったと思っています。 このメールでは、チェス歴25年の中で本当に効いたことだけを「25の学び」としてまとめました。 無駄な失点を減らして、上達に直結することに集中して、もう一度チェスを楽しめる状態に戻していきましょう。 教訓1:引き分けで逃げない 私は公式戦で400局以上負けています。でも、その負け自体を後悔したことはありません。 後悔しているのはたった2局。「勝てるチャンスがあったのに、引き分けで手を打ってしまった」対局です。 1局は、元スーパーGMが相手でした。 引き分けでIMタイトルが決まったんですが、あの一局だけは、何年経っても心に残りました。 あの瞬間の私は、成長よりも安全を選んでしまったんだと思います。...
こんばんは!IMじゅんたです。 今回は読者の方からリクエストされたテーマです。 「OTBの大会に出場するときに準備として気を付けていることはありますか?」 OTB(Over the board = 対面)の大会というと、チェスの中でも特に本気度の高く、持ち時間の長い試合を指す場。 8歳の時から25年、毎年OTBの大会に参加している私が気を付けている5つのポイントを紹介します。 1. タクティクス脳を温めておく チェスの大体の勝負を決めるのは、結局タクティクス。 いくら新しい定跡の手順を頭に入れても 戦略についての本を読んで上手くなった気になっても、 駒をただで落としてしまうと負けてしまいます。 「自分の頭で考えて、強い手を見つけようとする」ということをしばらくやっていないと、そのエンジンがかかるまでどうしても時間がかかります。 大会の前に、軽くでもいいので(③も参照)、タクティクス問題やメイト問題を解いて「チェス脳」を活性化させておきましょう。 2. 早指しを減らす OTBで指すクラシカルと、ブリッツやブレットなどの早指しは別物です。...